地下8階。ストーリーもいよいよ佳境。
シナリオ詳細はPart1の記事をご覧下さい。
＊おしらせ＊
・マッピングツールは「方眼紙マッピング」を使用。
・アイコンはいろいろカスタムしています。
・呪文名はいわゆる「トゥルーワード」に変更は ＊しません＊
・プレイしながら記録していたメモをほぼそのまま載せてます。
・ネタバレに対する配慮はありません。
地下8階
外部はエレベーター周辺がやや広い空間になっている以外は細長い回廊となっている。
東西南北ループしていてわかりにくいが、内部の空間は南北2つのブロックに分かれているようだ。
ひとまず北エリアから攻略。
登場する敵は「エレメンタル」系が多い。ブレスが危険だが、経験値も非常に高くなっている。
また、たまに「ウィルオーウィスプ」が出てくるようになった。相変わらず大して強くない割には法外と言うほかない圧倒的な経験値を持っているボーナスモンスター。
空間の内部は比較的大きめの不定形の部屋が連なった構造をしている。
特段探索難易度は高くないのだが、時々回転床が仕込まれているのが少し厄介。
途中で「脇差し」を入手。如何にも侍専用のサブ武器……なのだが、どう考えても「切り裂きの短刀」の下位互換だった。惜しまれる……。
途中で何故か登り階段を発見。
そういえば地下7階は空洞が多く、探索が完璧とは言いがたい状況だ。
もしかしたらまだ未知の空間があるかも……。
北エリアのもう片方の最深部にはスイッチがあったので押しておく。
とりあえずこちら側でできることは終わったので、階段を登ってみることにした。
……なんと即座に下り階段。
首を傾げたが、地図を見て納得した。ここで北エリアと南エリアを跨ぐ構造になっているのだ。
しかし、階段を上り下りすることで敵が復活し、退路が断たれてしまったことも意味する。
そこまでリソースは減っていないが、この先大丈夫だろうか……。
とりあえず進むしかない。なんとかエレベーター側の扉まで辿り付きたい。
途中、ダークゾーンの奥にまたスイッチがあった。今のところ用途は不明。
ダークゾーンの中、アリサは突如気配を感じた！
一行は素早く身構え戦いに備えたが、襲いかかってくる様子はなかった。
どうやら敵ではないらしい。
「……貴方は、何者？」
アリサが問いかける。やがて"彼女"は、静かに語り始めた。
「きっと、誰かが助けに来てくれる。そう信じて、待ち続けていました。
けれど、あなたたちは……？
ゼルク塾の者ではないのですか？ 私の知らない塾生……？
私の名は、アルマと申します。ゼルク塾五高弟、最後のひとり。
……全てを知る、最後のひとり。
だから、死ぬわけにはいかなかった。誰かに全てを語るまでは、絶対に」
五高弟最後のひとり。今まで4人の死を確認してきたが、最後の1人はここで密かに救助を待っていた。
「英雄ゼルクという虚像。
嘘を重ね、弁舌巧みに諸侯へ取り入り、名声と富と、分不相応な権力を得た男。
それは、真実です。
でも……五高弟はみな、知っていました。知っていてもなお、彼を支えていたのです。
実力のあるものが、常に正当に評価される。世の中は、それほど単純にできていない。
政治と実務は、社交と軍事は、別のもの。
ゼルク塾が機能して、強い兵や冒険者が育っていけば、それで良い……と。
私たち五高弟は、"実利"を取ったのです」
五高弟たちがゼルクに求めたもの、それは政治力だったということか。
確かに、どれほどの虚像であろうと「英雄ゼルク」の高名がなければ冒険者育成のための施設など作れないだろう。
「しかし、状況がそれを許さなかった。
兵や塾生たちが次々に斃れていく中、ゼルクは自らが真に英雄であることを証明せざるを得なくなります。
私たちも、彼を庇いきれなくなりました。
けれど、誰が彼を非難できましょうか。圧倒的多数の敵。勝ち目のない戦い。
敵に知性があらば、対話ができるならば、敗北を認め、平伏し、命乞いを……。
それも、ひとつの選択ではありましょう。
ところが、邪悪な敵に慈悲はなかった。
その上、膝を屈したゼルクに対して、残忍な選択を迫ったのです。
第6層で戦い続ける塾生らを生かすか。護衛として側に居る女……私を生かすか。
両方は助けない。どちらかを選べ、と。
そして、ゼルクは……私を、取りました。
……耳を疑いました。信じられなかった。
私は、何も知らなかったのです。父娘以上に年が離れている私に対して、彼がまさか、そんな……」
アルマは悲しげに目を伏せたまま、君たちに背を向け、歩き出す。
ダークゾーンの中にもかかわらず、その姿は何故かハッキリと見えた。
ひとまず後を追った方が良さそうだ。
――五高弟の最後の一人、アルマの後を付いていく。
と、不意に、足元へ何かが触れた。
何だろう？ 人間？ 死体？
女性の戦士だろうか？
そう、アルマによく似た格好の――
「……蛇の王と、蟲の女王、
地の底で悪魔と通じた邪悪な支配者は、
元より誰ひとりとして生かすつもりはなかったのです。
人間を追い詰め、弄び、苦しめ、殺す。それが奴らの"娯楽"なのだから。
奴らは、地上に出たがっていました。
ネル坑道で私たちにしたのと同じように、
人間たちを手当たり次第、嬲り殺しにするつもりだったのです。
それを知ったゼルクは、自らの命をかけてひと芝居を打ちました。
……それしかできない人だから」
アリサたちは息を呑む。
……戦闘能力を持たない英雄ができることなど、限られている。
「英雄ゼルクが殺されたのなれば、地上から大軍勢が攻めてくるのは必定。
地上の人間は、このネル坑道にいる全ての蛇や蟲を合わせた数よりなお多い。
なぜそこまで栄えたか、千年も地中にいたお前たちにはわかるまい……と。
地上には、蛇や虫だけを殺す術がある。
お前たちが好まぬ陽の光を凝縮した猛毒。人間はこれを手にした故、栄えたのだ。
自分を殺したければ殺すがいい。しかしその時は、お前たちもお終いだ！
……ゼルクは、そう啖呵を切ったのです。
蛇の王と蟲の女王は、邪悪で知恵が回る。そして、とても用心深かった。
もしも、ゼルクの言葉が真実ならば……？
地上を知らぬ王と女王は、その可能性を否定しきれなかったのです。
地上から大軍勢が攻めてくるのを警戒し、王と女王は最下層に引き籠もりました。
ただひとり、ゼルクを生け捕りにして……」
一行は戦慄する。
臆病な「英雄」は、逃げるためではなく、地上を守るためにその命を擲ったのだ。
「今は、ゼルクに対してありとあらゆる拷問を試みているはずです。
地上の軍勢や、蛇と虫だけを殺すという猛毒。その情報を引き出すために。
ですが、今に至るも蛇や虫の大群は上がってきていません。
それはつまり、ゼルクがまだ生きていて、拷問に耐え、嘘をつき、
芝居を続けているという何よりの証拠。
そう長くは保たないでしょう。お願いです。どうか、彼を助けてあげて。
人を欺くのが得意なだけの、偽りの英雄。そのことは否定しません。けれど……。
それでも……そんな彼でも、彼なりに必死で戦い続けているのです……」
白闇の中、革の帯が無造作に置かれている。
いわゆるコマンドベルトの一種らしい。肩から斜めがけにして使用するものだが、
その中頃に小ぶりの短刀が差してあった。
「……ゼルクの持ち物だったものです。
まだ若かった頃、英雄と呼ばれる以前に、西国で偶然手に入れたと聞いています。
自身の運命を変えうる、魔法のナイフ。
彼は、それを常に身につけていました。けれど、一度も使おうとはしなかった。
それを使うべき時まで、日々の鍛錬を地道に続けることができなかった。
生まれ変わる勇気を持つことができず、嘘と虚栄にまみれた日々を選んだ……。
そのナイフを、みなさんにお預けします。
彼を救うために、ご自分で使うもよし。彼を救い出して、彼の元へ返すもよし。
ご判断は、お任せします。
……ああ、ようやく。
これで、ようやく。私は、肩の荷を、下ろせます。
もう、眠……り、たい……。
……疲れ、ました――」
「蝶のナイフ」を入手。忍者転職アイテムだ。
これを持つことができ、しかし生まれ変わる勇気を持てなかったということは、ゼルクのクラスは盗賊だったと言うことになる。
現状アリサがあまり戦力になっていないのだが、忍者に転職したところで後列から攻撃できる武器はあまりない。
鑑定率を下げてまで忍者にするメリットは現状薄いので、蝶のナイフはこのまま持っておくことにする。
ダークゾーンを出て少し進むとようやくエレベーター側のショートカット開通。
そしてシズカがLv13になった。いざというときの「セブンスブーン」要員なので転職はしないでおく。
「ヒールパーティー」を覚えたので回復手段には事欠かなくなっただろう。
お宝整理をしていて気付いたが「蝶のナイフ」は売却可能。流石に台無しなので辞めておく(笑)
転職アイテムなので量産可能な可能性も十分あるなぁ。ドロップ率は低いだろうけれど。
地下8階に戻りショートカットから先に進む。
またもやダークゾーン……。やりにくいなあ。
奥に進んでいく。ショートカット側にもあったが、鉄格子が開いたような跡があるため恐らく道中のスイッチが関わっているはず。
いよいよ最奥部。異様な気配がする。
鼻につくのは、饐えたような独特の匂い。枝葉が擦れ合うようなガサガサという音も。
アリサが大きな声で「何者！？」と質すと、唐突に気配が消え、異様な静寂に包まれた。
奥の扉を慎重に開けると、その部屋全体が、巨大な巣のようだった。
床は擂り鉢状に窪んでいて、四方には大量の枯れ枝や枯れ葉が積み上がる。
恐る恐る、中へと踏み入ると――
突如、頭上から巨大な影が降ってきて、ぐるりと周囲を取り囲んだ！
「大赤切」と戦闘！ 見るからに首刎ねが得意そうだ……。
迷わず「ニュークリアブラスト」や「ワードオブカース」で全体攻撃して殲滅！
なんとか撃破すると、新たな「？ガラス玉」が落ちていた。
鑑定すると「ミズチの玉」。恐らく地下9階に入るためのキーアイテムだろう。
今回はここまで。次回、地下9階。
