地下4階。チュートリアルが終わり、本当の戦いが始まる。
シナリオ詳細はPart1の記事をご覧下さい。
*おしらせ*
・マッピングツールは「方眼紙マッピング」を使用。
・アイコンはいろいろカスタムしています。
・呪文名はいわゆる「トゥルーワード」に変更は *しません*
・プレイしながら記録していたメモをほぼそのまま載せてます。
・ネタバレに対する配慮はありません。
地下4階
ルリナ・シズカがLv10まで経験値がごくわずか。
メジャーゴーストで少し稼いでLv10になったところで地下4階に突入する。
青羽の鍵で地下1階の扉を開き、下り階段を下りる。
その先には、上層とは明らかに雰囲気が異なる空間が広がっていた。
ネル坑道、地下4階。
地下3階までは、壁も床も天井も、明らかに人の手で作られたものだった。だが、ここはそうではない。
先行したゼルク塾の塾生たちが壁面など一部に手を加えた形跡はあるが、空間そのものは人造のものではなかった。
強いて言うなら、動物の巣。
鋭い爪や強靭な顎を使って土や岩を削り、その結果として生まれた地下空間――
いや、違うか? 本当にこれは"動物"が作ったのか?
ふと、一行のすぐ側を一匹の羽虫が飛び回っていることに気付いた。シロアリの一種だろうか。
それは、敵の接近を警戒する蜂のようにブーンと羽音を立てながら周囲を飛び回り、やがて闇の中へと去って行った。
ひとまず慎重に周囲を探索する。
地下1階への登り階段のすぐ後ろには……エレベーター!
なんと地下9階まで直行できるようだ。もうお察しの通りとしか言いようがない。
とりあえず各階層に下りてエレベーターの座標だけはチェック。
地下9階だけは明らかに雰囲気が違う上、扉が特殊な鍵で封じられているようだ。
地下4階に戻り、本格的に探索を開始する。
かなり広大な空間が広がっており、逆にマッピングが難しい。
宝石の指輪片手に探索を……としていたらついに破損してしまった。これは痛い……。
ウィザードアイのMPをすり減らしつつ探索を続ける。中央に広大な空間が広がっている構造だ。
ひとまず外周部分のマッピングが完了した。
中央の空間に入るのは後回しにして、周囲にあるいくつかの小さい空間から先に探索することにする。
階段の真北にある部屋に入ると……呪文禁止空間。勘弁して欲しい。
中にある部屋にはドワーフの体躯ほどの大きさがある、円柱形の奇妙な石があった。
石の上面には窪みがあり、そこに黄色い液体が溜まっている。
その液体の中に、きらきらと輝く金属製の小さな何かが沈んでいるのが見えた。
拾い上げると「?指輪」だ。帰ったら鑑定だな。
続いて北東部の部屋に入ると再び呪文禁止。嫌がらせか!
こちらの中は玄室があるのみだった。強敵と出くわしていたら全滅していた可能性もあるな……。
なんとなく予想ができてきたので常駐呪文を掛け直さず南東部の空間へ。やはり呪文禁止空間。
最奥部の小部屋の光景は……言葉を失うものだった。
「何なの……これは……」
悲惨。凄惨。それ以外に言葉がなかった。
積み上がった無数の骸と、その表皮を這い回る無数の虫。
虫が骸の歯肉を囓り、値や体液を吸い、卵を産み付ける。
それらの営みに伴うカサカサという音が部屋に満ちていた。
「虫たちの、食料庫――」
「そんな、じゃあここは虫の巣穴……」
面々が戦慄するなか、何かに集中していた様子のシズカが口を開いた。
「……なるほど、ここで呪文が使えないのはこの虫たちのせいですわね。
ここでは私たちの耳には聞こえない周波数で音が流れています。虫たちの意思疎通手段なのでしょう。これが呪文の発動を阻害しているようです」
こんな場所に長居は無用、そう思った一行が踵を返した、そのとき。
「……ころ、して……くれ」
微かに、人の声が聞こえた気がした。
驚いて、アリサたちは振り返る。
虫の中には異様に賢いものも居る。
麻痺毒などで獲物を生け捕りにして、生かさず殺さず長期保存するのだという。
もしや、この骸の山に生存者が……?
だが、骸の中では比較的原形を留めたものの眼窩から、
大きなムカデが這い出てきたのを見たときに――
アリサたちは、先ほどの声が錯覚だと悟る。
この骸を蘇生できたとして、絶望と狂気で損なわれた魂は、元に戻らないだろうから。
アリサたちは、目を背けるようにこの部屋から立ち去る。
「――この空間は、悪意を持った虫たちの住処なのね――」
凄惨な光景から逃げ出した後、幾度もの呪文掛け直しでMPを大きく消耗したので一旦撤退。
「?指輪」の正体は「制毒の指輪」だった。毒耐性の他、動物・獣人系に対して毒攻撃を与える効果もあるようだ。
ややAC値が高いチアキに持たせておく。
ここで気付いたが、このシナリオでは「サモンエレメンタル」や「コンジュレーション」の召喚は継続式になっている。
地下1階にはMP回復の泉があるので、強そうなモンスターが出るまで「クリアマジック」と併用していくらでも粘れるようだ。
地下4階に戻り、中央部の空間へ。幸いここは呪文封印は掛かっていない。
部屋の奥には半ば白骨化した無数の骸が積み上げられていた。
肉や血は残っておらず、腐敗臭もない。この階のモンスター、特に虫たちに食べ尽くされた跡らしい。
虫たちに敗北したゼルク塾の塾生の成れの果てらしく、食害を免れたいくつものメモが残されていた。
曰く、虫たちは極めて高度な知能を持ち、人間に取り付いて耳から脳に入り込み操り同士討ちを演じさせようとする。
曰く、虫たちは地の底で悪魔に出会い、狡猾で邪悪な性質を持つに至ってのではないかという考察。
オス・エドラを震撼させた神託のことを、アリサたちは否応なく想起させられていた。
災厄。邪悪。殺戮。死を超える恐怖。それらは地の底より湧き出でる、と。
ゼルク塾の面々は、自覚せずしてその脅威と干戈を交えていたのでは……?
この階層では「ソーサリス」や「ローニン」、「ゲニン」といった人間型のモンスターも多く見かける。
恐らくは彼らの脳にも――
アリサたちは戦慄を覚えながら、先に進む。
一歩誤れば、自分たちも彼らのようになってしまうのだ。
探索中にノーシーアスワームの大群のブレスで絶大な被害が出た。
魔法使いシズカの素早さが14しかないのがここに来て重く響いている……。
奥の扉を開けるとダークゾーンだったのでMPが心配な現状で進むのは危険と判断し、一時撤退。
地下1階の回復の泉で回復してきて再突入。幸いダークゾーンはそこまで複雑な構造をしていなかった。
更に奥の玄室を抜けると再びダークゾーン。こちらも突破するといよいよ地図的にも道のりは残り僅か。
最奥部には奇妙な石像が群れをなしていた。
それはおそらく、人間が作ったものではない。
たとえば蟻塚のように、無数の虫たちの絶え間ない営みが生み出したものだろう。
その石像の形を、どう表現すれば良いのか。
複雑に絡み合った何匹ものムカデ。あるいは、足の生えた蛇の群れ。
おぞましくもあり、規律正しくもある。個は混沌としながら、全体では秩序正しい。
本当に奇妙な石像だった。
よく見ると、中央の石像にだけ、目を惹く"何か"が刻まれている。
もしや、文字なのだろうか?
暗がりの中でそれを目で追うと、次のように読み解けなくもなかった。
毒するは、自らの矮小さを知るが故。
攻を防ぐ攻。防より転じた攻としての酸。
小さきものに宿る、大なる重み。毒を制するは大なるものへの道と繋がる。
「虫が文字を、しかもわたしたちと同じ文字を理解しているなんて――」
戦慄しながらも、「?ガラス玉」を入手。
鑑定すると「矮小の心」だった。恐らくキーアイテムだろう。
これで地下4階は踏破だ。
他のアイテムを鑑定していると1つレベル不足で鑑定できない盾があった。
期待が掛かる……と思って商店で鑑定したら「虚ろの盾」だった。呪い装備……。
ビショップ・キョウカのレベルが不足してきているようなので再びメジャーゴーストで稼ぐ。
代わりに留守番するアリサの経験値がどんどん遅れるが、盗賊なのでレベルはすぐに追いつく信頼感がある。
装備も段々厳しくなってきたのでとりあえず地下4階でしばらく稼ぐ。
地下1階に回復の泉があるので長時間滞在できるのは美味しい。
……しばらく稼いだが、めぼしいアイテムは「貫きの短剣」くらい。しかもサブ装備不可。うーむ……。
「宝石の指輪」を買い足す。やはり保険として常備したいところだが在庫は10個か……。
むしろ「眠りの巻物」が在庫無限で売られているので、Lv1のMPはウィザードアイに注ぎ込んでスリープは巻物で使うというのもアリかもしれない。
稼ぎの過程でルリナとシズカがLv11に。
やはり「キュアオール」は頼りになる。「エヴァキュエート」はこのシナリオではデメリットが重めのようだ。頼る機会が来てほしくはないな……。
今回は以上。次回は地下5階。