Tea-Wi's Peaceful World

プレイしたゲームとかの記録をつれづれと( ❛‿❛ )

『Javardry 直下の戦線』 クリア感想

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直下の戦線 タイトル画面

全く予想外の長期連載となりました『Javardry 直下の戦線』の連載も前回のその20を持ちまして完結を迎えました。

ゲームの方もかなり幸運に恵まれ、実質的な敗北こそありましたがノーリセット・全滅回数0回で攻略できました

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全20回もの連載、書いた文字数は原稿用紙換算で約300枚超えという分量になりました。
プレイ中に撮影したスクリーンショット約900枚に上ります

フリーゲームでここまで楽しめて、熱中出来る作品に出会えたことは本当に幸運でした。

改めて、作者のポリフェノールさんに感謝を申し上げます。
ありがとうございました。

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さて、「続きを読む」からはストーリー上のネタバレを可能な限り避けつつ、このゲームに付いて簡単に紹介をしていこうと思います。

いつもの記事みたいに長くならないように気を付けつつまとめます( ❛‿❛ )

膨大な数の種族と職業

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キャラメイク画面。職業はもちろん、種族にもそれぞれ固有の特徴がある。

本作の特徴を挙げるとすれば、まず真っ先に上げるべき点は35種類の種族・25種類の職業という驚異的なキャラメイクの幅の広さでしょう。

しかも職業はもちろん、種族にも固有の特徴が設定されており、単なるステータス違いに留まらない魅力を放っています。
なんの強みも持たない「人間」から、あえてバランスブレイカー的な強さを持った「神」とか「創造主」のような種族も用意されており、強い方にも弱い方にも自在に調整出来ます。

また、キャラメイク関係でいえば特性値の重要性が極めて高くなっています。
本家Wizと言えば、特性値はカンスト近くまで上げて初めて意味を持つステータスも多く、ボーナスポイント1桁ではゲーム開始時点では何の特徴もないキャラになってしまいがちでした。それゆえ、レベルアップでのランダム性によって当初意図していたロールプレイとは離れたキャラクターに育ちやすいのです。

一方、本作はまずキャラクター登録時のボーナスポイントは12で固定で、レベルアップで一切成長しません。最初に決めた特性値と基本的には最後まで付き合うことになり、それがキャラクターのロールプレイを促進する効果を持ちます
また特性値は数値でいうと極めて低く、その代わり特性値が1変わるだけで強さが激変します。それ故にどのようにボーナスポイントを振るかということで大きくキャラクターの個性が変わります。

攻撃面で尖った強さを持たせる代わりに防御面が脆いキャラクターを作るか、器用貧乏だけど弱みもないキャラクターを作るか、それはプレイヤーの自由自在です。
ここに種族・職業の極端な多さが合わさり、まさに千差万別のパーティーができあがるのです。

余談ですが、個人的反省点として本プレイでは「生命力」に特性値を偏らせすぎてしまいキャラの個性がちょっと尖らせ足りなかったなぁと感じました。
次やるときはもうちょっと尖らせます。

世界観重視のダンジョン探索

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ダンジョンに入ってすぐのNPCが説明をしてくれる。
本作はこのようなNPCも多い。

本作のダンジョンは世界観重視であり、ダンジョンの構造自体はあまり複雑ではありません。最低限隠し扉を見つける職業さえ居れば迷ってどうしようもなくなることはないと思います。
ショートカットも多く仕込まれており、探索自体に高い難易度を持たせた作風ではありません。オートマッピングも完備されているため、この手のDRPG入門に適した探索難易度と言えます。
代わりにいわゆるマロール的な転移魔法の解禁が非常に遅くなっていますが、それほど影響はないでしょう。

一方でNPCなどのイベントが非常に多く配置されており、「探索すること自体への意味」を強く持たせた作りです。

メインストーリーである「古の王子レイアードと魔剣シャルンディア」、更に「1000年前の古代魔法王国」にまつわるストーリーも非常に多くのイベントが仕込まれており、NPCの多さも相まって探索にあまり孤独感がないのが特徴といえるでしょう。

これは賛否両論だと思います。ひたすら孤独な探索を強いられることこそがWiz系ゲームにふさわしいという声もあるでしょうから。

ただ、個人的にはこのイベントの多さは「強くなって先に進みたい」という原動力になりました。
詳細は控えますが、終盤は意地でも先に進んでやると稼ぎに躍起になっていたほどです。

――貴方は、魔剣シャルンディアを巡る戦いに勝利し、その先に眠る真実に辿り着くことができるでしょうか?

独特な魔法システム

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魔法のアイテムは「習得に使うか?」「戦闘に使うか?」

本作は全体的には魔法重視のゲームバランスですが、この魔法に関してかなり独特の仕様があります。

まず、本作は魔法が「神聖」「元素」「地象」「暗黒」の4系統ありますが、転職システムがないためひとりが複数の系統を習得することが基本的にできません。一部の職業の特性で2系統習得できる場合がありますが、それだけです。

一方必須級の魔法に関しては安価なアイテムや複数系統に同じ効果の魔法があるなどでフォローされており、全ての系統を使う必要がないようにデザインされています。そもそも「神聖」と「暗黒」は善悪混合PTを組まないと両立できませんし。

また最大MP=そのレベルの習得数なので使用回数が少なくなっており、代わりに効果が非常に強力な傾向にあります。特に状態異常魔法は上手く使うと戦局を一変させる力があるでしょう。

さらに魔法に関しては「聖印」「魔術書」「霊晶」「呪符」という習得用のアイテムがありますが、これは戦闘中に使用することによって使い切りでその魔法の効果を発揮する能力もあります。

深く潜らないと強力な魔法は習得できないということである反面、習得後もMP節約のために魔法アイテムを積極的に使うというプレイングが成立します。
またスカラー」のように魔法の「習得」はできないが「使用」ができるという職があり、習得できない系統の魔法を擬似的に使うという役割もできます。

全体的に習得率がちょっと低いかなぁという感じはしますが、魔法の使い方に様々な工夫を持たせるという意味で面白い試みであったと思います。

総合的な戦闘の難易度はそんなに高くはなかったですが、それでも終盤は結構なインフレですので覚悟は必要だと思います( ❛‿❛ )

総評 ~フリーゲームでこんなに遊べるなんて!~

何回も何回も言ってますが、このゲームはフリーゲームです。

フリーゲームでここまで遊べるWizライクゲーがあるというのは本当に驚嘆すべきことです。
4周したって網羅できない職業の数、無限大のキャラメイクの幅、優れたストーリーによる探索の楽しさと褒める要素がいくらでも思いつくゲームです。
本家Wizからは掛け離れて独自色を強めた面も多いですが、フリーで遊べるダンジョンRPGとして真っ先にオススメできる作品であると思います。

ただ「ふり~む!」の紹介ページにある「スタッフロールまで10~15時間」はちょっと見込みが甘いかなぁという感じがします。
わたしはブログ更新用のメモに加え、手動マッピングを併用したので余計に時間が掛かっていますが、それでも初見で慎重にプレイしていれば20時間は掛かるのではないかなという印象です。

それなりの重さがあるゲームですので、腰を据えてじっくりとプレイすることをおすすめします。